含水率と酸素透過率の意味と選び方
コンタクトレンズ商品を選ぶときに、よく聞くのが『含水率』『酸素透過率』という言葉。
コンタクトレンズの性能に関わることだろうとはわかっていても、実際どういう意味なのか、なにを基準に選べば良いかは知らない方が多いのではないでしょうか。
今回は『含水率』『酸素透過率』について紹介します。
含水率とは
含水率とはコンタクトレンズの素材にどれくらい水分が含まれているかを表す性能値です。含水率はがんすいりつと読み、単位は『%』です。
一般に市販されているコンタクトレンズの含水率は20%~70%程度です。
含水率は高いほうがいいのでしょうか、それとも低いほうがいいのでしょうか。実は、コンタクトレンズの素材によって含水率が高いほうがいいもののあれば低いものがいいものもあるのです。
コンタクトレンズの素材と含水率の選び方
ソフトコンタクトの素材はメーカーによって細かく違いがありますが、大きく分けるとワンデーアキュビューやメダリスト、デイリーズアクアで使われている従来型の素材(P-HEMA)と、ワンデーアキュビュートゥルーアイやデイリーズトータルワンなどで使われているシリコーンハイドロゲルという新しい素材があります。
従来型の素材は水分を多く含むことで装着感や酸素透過率などを高めることが出来るため、含水率の高いもののほうが性能は高いと言えます。
一方、シリコーンハイドロゲルでは水分がない方が多く酸素をより多く通すことができるため、含水率が低いほうが性能は高いと言えます。
ただし、含水率が低すぎると装着感が悪いため、シリコーンハイドロゲルの含水率は20~40%程度となっています。
酸素透過率とは
酸素透過率はそのコンタクトレンズがどれくらい酸素を通すことができるか数値化したものです。
酸素透過率が低いと目が疲れやすくなりますし、目の病気になるリスクがありますので、長時間コンタクトレンズを装着する方や目の健康に気を遣う方は酸素透過率の高いものを選ぶと良いでしょう。
酸素透過率はわかりやすく何%と表記されていることがありますが、性能を表す指標としてはDk/L値というものがあります。コンタクトレンズを装用している時に、角膜にどのくらいの酸素を供給するのかを表す数値です。
DK/L値が大きいほどより酸素をたくさん通します。従来型の素材の商品は、Dk/Lが30.0前後のものがほとんどですが、シリコーンハイドロゲルは100.0以上の商品も多くあり、酸素透過率ではシリコーンハイドロゲルのほうが優れています。
目の健康のためには、100Dk/L以上のコンタクトレンズがおすすめです。
コンタクトレンズの酸素透過率の一覧については、酸素透過率ランキングのページで紹介しています。こちらもご参考にしてください。
まとめ
含水率と酸素透過率という2つの言葉についてご紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。
特に毎日長時間コンタクトレンズを使う方に取って疲れにくさはコンタクトレンズ選びの重要な要素です。
含水率と酸素透過率を確認してよりご自身に合ったコンタクトレンズを選んでくださいね。